●大研医器（7775）の株主優待まとめ

大研医器は2018年5月15日株主優待の廃止を発表しました。最後の株主優待は2018年3月末の株主に対して実施されました。

●単元株数と優待獲得最低株数

●株主優待の回数と権利確定日

●保有株数、保有期間による違い

●株主優待の内容

最後の株主優待は2018年3月末時点で100株以上保有する株主が対象に実施されます。

株主優待は一律です。

注：優待品は6月送付予定。​

●大研医器とは

大研医器は治療用医療機器のメーカーです。麻酔関連、病院感染防止関連製品の企画開発・製造販売が中核事業です。医療現場の声を元に研究開発を重ねてオリジナル商品を発売する研究開発型メーカーを目指しています。

主力製品は吸引器のキューインポット、フィットフィックス、注入器関連のPCAセット。この3商品で売上高の約90％を構成（2018年3月期２Q実績、会社説明会資料より当サイトが算出）しています。

出所：2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会資料

大研医器主力商品（キューインポットとフィットフィックス）は、血液、組織液、唾液等の体液や体液を含んだ排液を吸引する非電動式の真空吸引器です。病院感染防止関連の製品として、手術室、集中治療室、病棟などで使われます。

キューインポットは排液量が比較的少ない、病棟などで使われています。プラスチック製の凝固剤内蔵の密閉構造であり、本体内に内蔵されたディスポーザブルのライナー（袋）に吸引し凝固した排液を、ライナーごと焼却処分することで排液からの感染を防止しています。従来はガラス製の吸引容器を使用して洗浄、再使用されていました。近年は感染予防の観点から、医療機関はプラスチック製のディスポーザブル（使い捨て）容器を利用する傾向に転じています。

出所：2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会資料

フィットフィックスは排液量が比較的多い、手術室、集中治療室などで使われます。フィットフィックスは蓋部分とボトル部分から構成されるプラスチック製の凝固剤一体型の密閉容器であり、蓋部分に凝固剤があらかじめ充填されております。吸引によりボトル部分に排液が溜まった後に、蓋部分を押すことにより凝固剤が投下され、排液を凝固されます。このため、蓋を開けることなく容器ごと焼却処分でき、医療従事者が排液に直接触れることがなく、排液による感染予防効果のある製品です。数個のフィットフィックスを連結して使うこともできる設計になっています。

出所：2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会資料

●経常利益率約19％、ROE10～19％と収益力が高く、高財務体質

大研医器は吸引関係に特化した主力製品の構成比が高く、いずれも市場シェア拡大によって成長しています。利益率が高く財務体質も堅調です。2018年3月期は、和泉アセンブリーセンター（第２⼯場）稼動開始を2018年7月に控えて減価償却が増大するため減益を予想しています。

出所：2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会資料

出所：2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会資料

出所：公式ホームページ、2018年3⽉期 第2四半期 決算説明会、株主優待制度の廃止に関するお知らせ を参照して当サイトがまとめました。

2018年5月16日更新